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【感想】white album 2 が面白い理由

white album 2 をプレイしました。
まずはできるだけネタバレの無い範囲で感想を書いていきたいのですが、
100%は不可能なので、ネタバレが嫌な方はご遠慮を。



本作の基本的なストーリーは、
雪菜を軸とした、三角関係或いは四角関係です。
それによる各々の葛藤が本作の見所。


これだけ書くと、物語としてはなんとも平凡なものではあります。
落ち着いて考えれば、ものすごく平凡だったかもしれません。
しかしながら、多くの人の心に響き、高い評価を得ているのには理由があるはず!
ということで、簡単に考えてみたわけです。


まずic。
ここでの見所は三角関係というよりも、
春希のサクセスストーリーだと思います。
無能だった主人公が成長し、成功を収める物語は、
常に人気となる典型的なものです。
本作は、例えばスラムダンクにも似ています。
雪菜という逸材を見つけ、
かずさという天才を引き抜き、
その天才に指導されながら春希が成長する。
そして最高のチーム(バンド)が出来上がるわけです。


さらに、1番人気の女の子がいたり、天才がいたりと、
あり得ないほどの奇跡が前提になっているわけですが、
学園の文化祭というスケールの小さな話とすることで、
非現実性が緩和されて無理なくプレイヤーに受け入れられているのだと思います。


要するに、プレイヤーの願望に近い感情が無理なく満たされることが
面白さに繋がっているわけです。



次にcc及びcoda。
ここではサブキャラも攻略していくことになります。
icで彼女ができたという前提を考えれば、
ccのサブヒロイン攻略においては、
完全なるハッピーエンドが存在するはずが無いわけです。
多くの人が望むハッピーエンドが無いにもかかわらず、
それでもccが面白いのは、プレイヤーが主人公の過去を体験しているからだと思います。


おそらくccからやっても全く面白くないはず。
3年の月日を経たという設定を与えることで過去の出来事になるicが、
「思い出」としてプレイヤーに定着するからこそ、
ccでの深みが増し、疑似体験度が格段にアップしています。


そもそも物語を読むという行為は、
根本として感情を動かしたいという願望に起因するのだと思います。
その際、疑似体験の精度が高ければ高いほど感情を操作されるわけで、
面白いと感じるのだと思います。


本作は「思い出」として定着しやすい音楽を通して、
その疑似体験の精度が高くなっているために、
感情移入がスムーズで、感情が大きく動かされるのです。
たとえそれが、春希に対するイライラだったり、
ハッピーエンドにたいする喜びだったり、
雪菜にたいする悲しみであろうが、
その感情の振幅がとてつもなく大きくなったことが
本作を面白くさせたのではないかと思いました。


(それとは別として、千晶ルートは逆に、
今まで明かされていなかった過去が明らかになることで得られる
カタルシスによる面白みがあります。
要するにミステリーの面白さと同じものですね。)


満足の一品でした。


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